Windowsはマイクロソフトアカウントで紐づけられたPCで設定の同期ができます。何が同期できるのでしょうか?よくWindowsを再インストールまたは追加インストールして、マイクロソフトアカウントを設定すると設定した覚えもないのに今まで使っていた壁紙がそのまま出ていることがありましたよね。(注:今は壁紙などテーマの同期はできません)これらはマイクロソフトアカウントで設定内容が同期されているからです。
同期の設定はWindowsの[設定]より行います。
[設定]-[アカウント]-[設定の同期]で設定ができます。同期そのものを行うかの設定のほかに、個別の同期設定としてパスワード、言語設定、その他のWindowsの設定の同期の可否を設定できます。(画面はWindows 10 21H2です。)
[設定]-[アカウント]-[Windowsバックアップ]-[自分の設定を保存する]で設定ができます。Windows 10と画面と名称が違いますが内容は同じものになります。同期そのものを行うかの設定のほかに、個別の同期設定としてパスワード、言語設定、その他のWindowsの設定の同期の可否を設定できます。(画面はWindows 11 22H1です。)
では、具体的に同期設定されるものは下記の通りとなります。
参照元 : Enterprise State Roaming Windows の設定 Windows 設定の詳細
追加して別のWindowsにマイクロソフトアカウントで同期する場合、初期状態ではパスワード設定のみ同期されないようになっています。(例はWindows 10)「パスワードを同期するには、このデバイスで本人確認を行う必要があります」と出てきており、その下の[確認]というリンクで二段階認証などを使って本人確認を行ってからパスワードの同期ができるようになります。
では、実際に同じマイクロソフトアカウントで動かしているWindows 10とWindows 11が設定変更が同期されるか見てみましょう。
「マウスのプライマリボタン」の設定をWindows 10で設定変更してWindows 11側で同期して設定変更されるか見てみます。
初期状態では「左」ボタンです。
Windows 10
Windows 11
Windows 10側で「右」に設定します。
Windows 11側は何も操作していませんが、設定画面をみると「右」に変更されています。もちろん動作もプライマリボタンが右ボタンになっています。
冒頭でも書きましたが、以前はマイクロソフトアカウントの同期で壁紙などの「テーマ」が同期できていました。実際、設定の画面でも個別の同期設定に「テーマ」がありました。同期設定からテーマが外れたのはWindows 10 20H2からのようです。
こちらの阿久津良和さんの記事「Windows 10の「テーマ」が同期対象から外れる – 阿久津良和のWindows Weekly Report」に書かれています。「テーマファイルに対するPass-the-Hash攻撃によって、Windows 10のアカウントやパスワードのハッシュを盗まれるリスクが報告された」(参考 : Windows 10 themes can be abused to steal Windows passwords)としてカスタムテーマが使用されなくなりそれに伴い同期対象からも外れたようです。実際のテーマはテキストファイルで画像はたいていOneDriveで同期されたピクチャフォルダの内容なので簡単に同期できていたんですけどね。
YouTube動画でも解説しています。