連載 わが青春の8ビットパソコン 第2章 憧れの第一世代のパソコン「2.4 ベーシックマスターLevel 2」

第2章 憧れの第一世代のパソコン

2.4 ベーシックマスターLevel 2

 日立のベーシックマスターは、私が初めて使ったパソコンです。神奈川県立青少年センターで開催された中学生を対象にした無料のマイコン教室で使わせてもらいました。クラブの先輩と一緒に申し込みました。行くと教室には10台くらいのパソコンがあります。グリーンディスプレイと呼ばれた緑色の単色モニタとパソコン本体がありました。日立のベーシックマスターLevel2というパソコンです。パソコンは正確にはベーシックマスターLevel2 mk2でした。

 実は日本製のキーボードを備えた完成された形のパソコンは日立のベーシックマスターが初めてでした。

 当時の日立はHINTというブランドがあり「日立のHINT商品」として呼んでいました。ベーシックマスターのデモ画面にはブランドイメージの人の横顔にHINTという文字が出てきました。講師の方が「あ、これは気にしないでください」と苦笑いしていたのを覚えています。おそらく日立の社員だった様に記憶しています。

 キーボードは今のパソコンから見ると、かなりしっかりした作りになっていました。ボディは金属製です。さすが日立製作所の製品という感じです。日立としてはパソコンはまだコンピュータとしての扱いではなく、マイクロコンピュータの応用製品または家電製品としての扱いだったと思います。グラフィック機能は当時はまだありませんでした。ただ緑色の文字を表示するだけの画面でしたが、BASIC言語でプログラムが動かせたことは中学生の当時はただ感動ものでした。

ベーシックマスターLevel2(MB-6880L2)のスペックは下記のとおりです。(カタログより)

  • プロセッサ HD64800 (モトローラ8ビットプロセッサ 6800互換)
  • メモリ ROM 16Kバイト、RAM 8Kバイト
  • 画面表示 8×8ドットの文字を、横32桁×縦24行表示
  • 文字はグラフィック文字を含む253文字が表示可能。
  • キーボードはJIS標準配列56キー(テンキーはありません)
  • モニタ出力は、NTSC
  • カセットインターフェースは、カンサスシティースタンダード(300bps)
  • 音声出力は、5ビットD/A変換のスピーカー出力

次回「第3章 もしかしたら買えるかも!!低価格パソコン 3.1 シンクレアZX81」

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