ThinkPad ZはThinkPadシリーズの最高峰というか特別にこだわりを持ったシリーズです。6月になりますが、ThinkPad Zシリーズの日本発売が決定し、現在ヨドバシカメラなどの家電量販店でも実機展示されています。
販売されている新型Z(フェアレディじゃないよ)は16インチモデルのThinkPad Z16と13インチモデルのThinkPad Z13です。
外観はThinkPad特有のマット仕上げのブラックではなく、Z16はアルミボディ、Z13は人口革(クラリーノ)を使用しています。ここは他のThinkPadシリーズとは一線を画しています。
Z16はアルミボディ
Z13は人口革(クラリーノ)
手に持った感じでは触り心地もよく、これはこれでありかなと思います。
プロセッサはAMD Ryzenシリーズになります。
CPUはZ13がAMD Ryzen 6000シリーズでGPUは内蔵。レノボ向けの専用モデル「Ryzen 7z Pro」が選択可能です。Z16がRyzen Proの6000HシリーズにRadeonも搭載可能で、最高ではRyzen 9 6950HとRadeon RX 6500Mを選択できます。
モニタは下記の中から選ぶことができます。ベゼルが狭く、ボディに対するスクリーンの比率を示すSTBR(Screen To Body Ratio)は91.5%とボディサイズを抑えています。
1920×1200というフルHDよりちょっと縦方向が広いといううれしい仕様になっています。
Z13/Z16ともに16GBまたは32GBから選べます。
Z13/Z16ともにSSD 512GBまたは1TBから選べます。
USBポートはすべてUSB Type-Cです。Type-Aのコネクタはありません。ここはビジネスモデルのTシリーズとは異なりますね。
Z16のインターフェースの写真です。
電源ケーブルが刺さっているのがUSB3.2Gen1の端子です。
カメラはZ13/Z16ともに画面上部に飛び出しています。
キーボードですが、従来のThinkPadのキーボードより浅いストライクとなっています。MacBook Pro/Airに近いキータッチですね。これはこれで打ちやすいのですが、私の好みとしては現行のThinkPadシリーズのキーボードの方が好みです。
ページアップ/ダウンのキーが兼用になっていますね。これはちょっと私は別にして欲しかったです。
指紋認証のセンサーもキーボード上にあります。
トラックパッドは新しくなりました。タッチパッドは120mm幅のガラス製感圧タッチパッドを採用とのことで反応は非常に良くなっています。ハプティックタイプでクリック感が指にフィードバックします。また、トラックポインタ(キーボード中央の赤いポインタ)用にクリックボタンがあったのですが、これも感圧式になっています。ここは好みが分かれるところでしょう。トラックポインタで使ってみたところ、違和感はありませんでした。
ご参考では下記の写真が他のThinkPadシリーズのトラックパッドです。
WebサイトではWindows 11 Pro他となっていますが、店頭販売モデルはWindows 11 Homeとなっていました。こちらはどちらか選べるようになっています。
プロセッサはMicrosoft Pltonを搭載しています。これはCPUのチップレベルでセキュリティを組み込むもので、Microsoftの提唱でIntel、AMD、Qualcommが対応しています。Microsoft Pltonについてはまた別記事で紹介します。
Microsoft Pluton Processor のご紹介 – Windows PC の未来に向けて 設計されたセキュリティチップ
ボディがアルミ仕上げまたは人口革仕上げだったり、やはりビジネス用途では欲しいUSB Type-A端子やHDMIなどのビデオ出力端子がないことから、ZはThinkPadシリーズとしては特別モデルであると言えます。いずれZのキーボードやトラックパッドが現行のEシリーズ、Xシリーズ、Tシリーズにも適用されていくかもしれません。これは好みの分かれるところですけどね。
これがこれからのThinkPadのスタンダードとなっていくのか、楽しみなシリーズではあります。ただ、価格的にも高いので従来のビジネス用ノートパソコンとして使っていくのであればTシリーズなどを選択したほうがいいかもしれませんね。
YouTubeでもお話ししています
ThinkPad ZとMicrosoft PltonについてはこちらのYouTubeでもお話ししています。