連載 わが青春の8ビットパソコン 第8章 パソコン雑誌「8.1 I/O」

第8章 パソコン雑誌

8.1 I/O

 懐かしい8ビットパソコン世代にとって、パソコン雑誌は欠かせない存在でした。インターネットやパソコン通信が普及していなかった当時は、「毎月18日」に発売されるパソコン雑誌が貴重な情報源でした。

 工学社の月刊I/Oは、老舗のパソコン雑誌で、今でも発行され続けています。「初歩のラジオ」や「ラジオの製作」のマイコン記事に物足りなくなった中学生の私は、「ちょっと背伸び」をして手に取りました。最初は何が書いてあるのかわからないところも多く、それが逆に好奇心を掻き立てました。読者からの投稿で、取り扱わなかったパソコンがなかったというくらいさまざまなパソコンのゲームやユーティリティソフトが掲載されていた工学社の月刊I/Oは、多くのパソコンを取り扱った雑誌です。初めてパソコンFM-7を買った時には、貴重な資料となりました。メジャーな日本電気のPC-8001シリーズやシャープのMZ-80シリーズの記事が多かったですが、マイナーなパソコンも取り扱ってくれたのはありがたかったです。

 そして何よりの特徴が広告が多くてどんどん分厚くなっていったことです。これは賛否両論があったようですが、この広告も楽しい読み物の一つでした。各パソコンメーカーやゲームソフトメーカーの広告だけではなく、秋葉原の九十九電機などのお店の広告も食い入るように見ていました。そして、秋葉原に行ったらこの広告のお店に行ってみようとか本当にワクワクしたものです。

四コマ漫画もあり、それも楽しみでした。KIMさんという方が描かれた漫画でした。

 当時、町の本屋さんが毎月雑誌を配達してくれました。私は月刊I/Oを毎月届けてもらっていました。パソコン雑誌はいろいろと読みましたが、最も長い間毎月欠かさずに読み続けた雑誌です。FM-7を買った後もFM-7以外の機種の情報収集やプログラムの移植の参考にと読み続けました。私の部屋は本箱から棚までI/Oでいっぱいになっていました。

 今でも月刊I/Oは販売されています。実はI/Oに記事を書かせていただいたことが何度かあります。I/Oの記事募集を見て「いいなぁ。記事書いてみたいな。」とFacebookで書きました。すると、お友達のお友達がI/Oの編集長さん(当時)で、紹介してくださり、記事を書かせてもらえることになりました。あの中学生時代の憧れのパソコン雑誌I/Oに記事を書かせていただくなんて感激でした。

次回「8.2 RAM」

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