第8章 パソコン雑誌
8.5 ASCII
そして日本のパソコンをリードしていったといっても過言ではないアスキーから出ていたパソコン雑誌がASCIIです。当時のイメージでは、正統派のパソコン雑誌だったと思います。月刊I/OやRAMがホビー色が強かったのに対して、情報誌的なイメージはありました。「ASCIIを読んでいる」と言っただけでちょっと大人な感じでした。(まさに中二病か)
もちろんそのイメージに違わない充実した内容でした。特にLOADTESTという使用レポートは大変充実していました。言語系は面白い記事がありましたね。TL/1やGAMEなどの言語が発表されてFM-7版もあったことがあり、私もダンプリストを打ち込んで試したことがあります。結局うまく動かなかったんですが。また、掲載されるダンプリストのチェックサムは16バイトごとの一行だけのチェックサムでした。I/Oとかに掲載されるダンプリストは256バイトを1ブロックとした縦横16バイトのチェックサムで打ち間違いがあっても大体わかりました。ただ、一行だけだと+1と-1の打ち間違いがあると検出できず、結果的に全見直しをしなけばならないという状況で結構なストレスでした。今でいうMD5みたいなコードが出せれば信用もできたんでしょうけどね。(当時のスペックでMD5の値を出そうとしたらどのくらい時間がかかったんだろうか??)
思考プログラミングとしてオセロゲームのアルゴリズムとか、プログラム同士を戦わせるCore Wars(コア戦争)というのもありました。
ただ、当時の私としてはホビー色がI/Oほどではなかったのであまり積極的に読んだ覚えはないんですよね。多分、通算で10冊と買っていなかったと思います。でも、I/O、RAM、マイコン、ASCIIと「四台パソコン雑誌」と呼ばれる中でも孤高の存在として日本のパソコン雑誌の代表ともいえる雑誌だったと思います。