第1章 パソコン少年誕生
1.5 高性能ポケットコンピューターPC-1500
ポケットコンピュータはシャープのPC-1211を皮切りにカシオ計算機からも出てきました。そんな中、ハイエンドモデルと呼べるマシンが出てきます。PC-1500です。
それまでのポケコンと違うところは液晶のドットの描画ができることでしょう。つまり、文字だけではなくポケコンで初めてグラフィック表示ができるようになったのです。しかも、それを自分でプログラミングできるとなると、それはもう「男の子なんてイチコロよ」って訳です。グラフィックと言っても文字数にして26文字、ドット数は156×7ドットでした。それでも、初めて自分でコンピュータに文字として用意されたもの以外の絵を表現できるということは画期的でした。
CPUは8ビットCPU LH5801(1.3MHz)、メモリはROMが16KB、RAMが3.5KB(ユーザーエリア2.6KB)です。RAMはオプションで「プログラムモジュール」として8KB、16KB、32KBと増設できました。当時32KBとなると贅沢の極みでしょうね。本体の価格は59,800円でした。いやー、欲しかったなぁ。
何よりもプリンタが傑作でした。この頃プリンタと言えばサーマル式のプリンタが多かったのですが、PC-1500のプリンタはボールペンだけで描くプロッタプリンタなのです。印字速度は遅いんですが、ボールペンで文字を描いたりグラフを描いたりするところが何とも人間味がありました。
PC-1500をパソコンで動かすエミュレーターも出ているんですね。
Sharp PC-1500 and TRS-80 PC-2 pocket computers resource page (pc1500.com)
参考サイト
BLUESS Laboratory ブルースの「ガラクタ」実験室 SHARP PC-1500/PC-1501 (coocan.jp)
Kyoro’s Room Blog SHARP PC-1500 (fc2.com)
CPU LH5801
LH5801 Microprocessor – PC-1500.info