第5章 ホビー機能が強化された第三世代8ビットパソコン
5.2 MZ-700
一方、同じシャープからはMZ-80シリーズの後継機としてMZ-700シリーズが発売されました。
今までディスプレイモニタ一体型だったのが分離型になり、MZシリーズで初めてカラー表示ができるようになりました。MZ-80と互換性を保ちつつ、カラー表示や単音ながらも音程がつけられるサウンド機能も搭載されました。特徴的なのは4色カラーボールペンを使ったプロッタプリンタです。搭載機能により三つのグレードに分けられています。ベースモデルはMZ-711、データレコーダー内蔵型はMZ-721、データレコーダーとプロッタプリンタ内蔵モデルはMZ-731です。
MZ-80と比べて、CPUは動作周波数が2MHzから3.5MHzに上がり、メモリも64KBフル実装されました。しかし、ホビー用途ではあったもののグラフィック表示機能がなく文字しかカラー表示されないだけであり、同時期のホビーパソコンから見劣りするところはありました。
やはり特徴的なのはMZ-731についていたカラープロッタプリンタです。PC-1500のプリンタのようにボールペンが文字を書いてくれるのがいかにも人間的で楽しかったです。