Windows 10のリリースタイミングについて書いてみたいと思います。まあ、どこにでも解説している記事ではありますが、自分で自身で書いてみたいということで、書かせていただきます。
Windows 10のリリースのタイミング
Windows 10は従来のように何年かに一度大きなアップデートを行うというものではなく、ユーザーのフィードバックを受けたり、その時のトレンドを取り入れつつ定期的に機能を強化していく方式をとっています。先行してテスト版(Insider Preview)をリリースしてフィードバックを受けつつ、現在は半年に一回機能追加版をリリースしています。これを「半期チャネル」(Semi-Annual Channel)と呼んでいます。通例では、3月にコードを完成させて4月にリリース、9月にコードを完成させて10月にリリースというのが定例になりつつあります。このリリース時期をずらすことはなく(Ver.1803はちょっと際どかったが)、時期を優先させて間に合わなかった機能は次のリリースタイミングに持ち越します。バージョンアップは半年に一回行いますが、ユーザーへの提供タイミングは異なり、下記の三種類の方法を採っています。
- 半期チャネル(対象指定)
Semi-Annual Channel(Targeted)。従来Current Branchと呼んでいたもの。
コンシューマ市場など一般ユーザーに対してアップデートを提供するもの。 - 半期チャネル
Semi-Annual Channel。従来Current Branch for Businessと呼んでいたもの。
企業向けでリリース直後四か月の余裕をもって提供される。初期段階での問題点などを見極めたうえで適用するもの。 - 長期サービスチャネル
Long Term Service Channel。従来のLong Term Service Branch(LTSB)と呼んでいたもの。
IoT機器や銀行などのミッションクリティカルな利用状況で容易にアップデートができない状況に適用するもの。更新期限は最大10年。一部契約ユーザーでないと導入できない。
Windows 10のバージョン
Windows 10は出るたびにxxx Updateなどの名前が付きます。これはマーケティング上の名称とみています。実際Windowsのどこを見ても(私の見落としがなければ)Creators UpdateとかApril 2018 Updateとかいう文字は出てきません。バージョン 1709とか1803とか数字四桁で表すバージョン番号で呼ぶのが的確かと考えます。実際、Fall Creators UpdateとCreators Updateを間違えた例もありました。このバージョン番号はwinver.exeコマンドでも表示されます。
バージョン番号は、コード完成月の西暦の下二桁と月の二桁(一桁の場合は0を補完)をつなげたもので示します。例えば、最新のApril 2018 UpdateはVer.1803(2018年3月)となります。
各バージョンのライフサイクル
Windows 10の各バージョンのサポートのライフサイクルは18か月となります。例えば、Ver.1803は2019年11月12日にサポート終了となります。つまりセキュリティーパッチの提供が止まります。
各バージョンのライフサイクルは下記サイトをご覧ください。