これでわかった!Windows 11のリリースサイクル

 Windows 11のリリースサイクルは、市場への効率的かつタイムリーな提供を目指して何度か変更されています。毎月リリースされるセキュリティパッチの適用から、年に一度の大規模更新まで、様々なパターンの更新タイミングや方法が存在します。また、一般的に「Aリリース」や「Cリリース」などの専門的な用語が使われることもあり、理解が難しくなることがあります。ここでは、Windowsクライアントにおいて、どのタイミングでどのようなアップデートがリリースされるかをお話しします。企業のIT管理者だけでなく、個人ユーザーにとっても参考になるかと思います。

AリースとかCリリースって何?

Web記事ではしばしば「Windowsの機能アップデートがCリリースで提供された」という表現を見かけます。これは、アップデートがその月の第何週にリリースされたかを示しています。各週には特定の名称が割り当てられています。

「第x火曜日」とは、ここでは米国時間の火曜日を指します。これは日本時間では水曜日に相当します。ただし、米国時間で第2火曜日にリリースされたとしても、それが日本時間の第2水曜日とは限りません。例えば、月が水曜日に始まった場合、米国時間の第2火曜日の翌日は日本では第3水曜日になることがあります。

Windowsのリリースの種類

Windowsのリリースには内容により種類が分かれます。

毎月のセキュリティ更新プログラムのリリース

一般的に言われるWindows Updateです。リリースタイミングは「Bリリース」です。内容はセキュリティ更新プログラムのリリースであり、脆弱性の対応やバグの修正などが含まれます。また、前月に「オプションのセキュリティ以外のプレビュー リリース」があった場合、それも含まれることがあります。

オプションのセキュリティ以外のプレビュー リリース

新しい機能が追加されます。これはWindows Updateの「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」がチェックされている場合にアップデートされます。リリースタイミングはCリリース、Dリリースとしていますが、2023年4月以降はDリリースとなっています。内容は新しい機能のリリースになります。新しい機能を運用環境での品質に問題がないかを検証できます。

OOB リリース

Out of bandリリースと呼ばれるもので、Windowsの脆弱性の緊急対応やデバイスに影響を与える品質的な問題が発生した場合に緊急リリースされるものです。

Windows 11の継続的イノベーション

Windowsの新機能の追加や機能が拡張されるリリースです。これは従来の半年に一度の機能リリースをより頻繁に行い継続的にWindowsを変革していこうという意図のものです。よくMoment1などのコード名で呼ばれることがあります。

年間機能更新プログラム

これは従来の下半期に一度(Windows 10の時は半年に一度)のアップデートになります。バージョン名は正式に「Version 23H2」と命名され、マーケティング上では「Windows 11 2023 Update」と呼ばれることもあります。アップデートの内容はそれまでの機能追加の累積となります。そのため、このアップデートがあっても、継続してアップデートの内容と違いがみられることはありません。
なぜこのリリースがあるかというと、「サポートライフサイクルの区切り」としてのリリースとなります。リリース時にサポートライフサイクルが開始され、Windows 11 Pro/Homeは24カ月のサポート、Windows 11 Enterprise/Educationは36カ月のサポートが決められています。

まとめ

Windows 11のリリースサイクルを理解することは、新機能やセキュリティ更新を最大限に活用するために重要です。これは個人ユーザーから企業のIT管理者まで共通しています。Windows 11の進化を見守りつつ、デジタルライフを楽しむことが期待できます。

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