Windows 10 Mobile端末NuAns NEOを買いました。
Windows Phone系のスマートフォンは、HTC 7 Trophy、IS12T(シトラスとマゼンタ)、Lumia 800、MADOSMAに続き通算6台目となります。
日本市場における不遇のWindows Phoneと国内再登場の背景
日本国内市場でのWindows Phoneは不遇の時代が続きました。Windows Mobileを再設計したWindows Phone 7はマイクロソフトから発表があったものの国内では発売されず、個人輸入はできたものの技適か通っていなかったために電波を出すことができませんでした。ようやくauからIS12Tが発売されましたが、国内市場ではかなり厳しいものがあり、最後に聞いた数字として累計出荷台数12万台と聞いています。以降、国内からはWindows Phone端末が出ることはありませんでした。日本マイクロソフトでは社員向けに限定で技適を通してLumia 830を使い始めましたが、一般には解放されていません。2014年にマイクロソフトがWindows Phoneに関連して下記の発表をしました。
- 9インチ未満のWindows端末のライセンス料無料
- ハードウェアの要件を大幅緩緩和
Windowsハードウェアホームボタンやカメラのシャッターボタンの義務付け不要 - Qualcommリファレンスデザインでの動作
更に、マイクロソフトはODM(Original Desined Manufacturering)ベンダーに対してサポートを行い、提供メーカーに対してODMベンダーを紹介する手厚いサポートを始めました。このODMベンダーは主に深センなどにある中国のメーカーであり、CTE(China Technology Ecosystem)と呼ばれています。
これがWindows Phone端末の提供を加速させました。そして、国内市場ではMVNOによる格安SIMの展開でキャリアから発売されなくても技適さえ通れば端末を発売できるようになり、商品提供が加速されたと言えるでしょう。
道具としてのアプローチ
そして、マウスコンピュータのMADOSMAを皮切りに国内でWindows PhoneそしてWindows 10 Mobile端末が発売されました。各社の端末でトリニティのNuAns NEOは違うアプローチで端末を開発・提供しているといえます。もちろん各社はそれぞれの考えで端末を提供していますが、リファレンスデザインからODMベンダーの既開発品をそのまままたは日本市場に合わせて提供しています。NuAns NEOはいわゆる買い物をするわけではなく、「生活の一部として使う道具」としてスマートフォンの在り方から考えてデザインされました。
特徴的なのは、11.3mmという厚さと側面を曲面にした持ちやすいボディでしょう。そして、背面カバーは上半分とした半分が交換できるようになっておりオリジナルのデザインを持てることです。このカバーも、テナージュと呼ばれる木材と、人口皮革のクラリーノ、手触りがいいウルトラスエードの三種類が用意され、カラーバリエーションもあり8種類用意されています。上下で64種類の組み合わせとなります。
また、ハードウェアとしてのパフォーマンスも優れておりプロセッサにSnapdragon 617を採用しています。今までの端末はSnapgragon 210/410が多く採用されていました。ハイエンド(プレミアムという言い方もしていますが)としてはSnapgragon 800/810がありますが、マイクロソフトのLumia 950/950 XLでは採用されていますが、国内では発売されていません。Snapgradon 617を採用した端末はNuAns NEOが世界初となります。そして一番の特徴はモニタと外部接続するとデスクトップパソコンのように扱うことができるContinuum機能をサポートしていることでしょう。この機能はiPhoneやAndroidに大きく後塵を拝しているWindows 10 Mobile端末にとって最後の切り札といえる機能でこの機能が使えるということは非常に重要と言えるでしょう。
また、インターフェースに国内では初めてとなるUSB Type-C、無線LANはIEEEE 802.11acを採用するなど従来の端末とは一線を画す仕様となっています。
購入を決めた理由
私はWindows 10 Mobile端末としてはMADOSMAを使用しており、上位モデルとしてはVAIO株式会社のVAIO Phone Bizに注目していました。VAIO Phone BizもプロセッサにSnapgradon 617を採用しておりContinuum機能を使うこともできます。何よりもパソコンからVAIOファンですので購入の有力候補でした。ただ、Windows 10のアプリを開発するための「開発機」としての要素が強くMADOSMAだけ持っていればいいかと考えていました。キャリア契約としてはiPhone 6もありますからね。
でも、NuAns NEOはそれまでの端末としては違うアプローチで開発されたもので、その過程でWindows 10 Mobileを採用したものであり、道具として真に使えるものは何かという視点を持った場合、この端末は実際に持って使い込むべきものではないかと思い、Windows 10 Mobileの在り方を考える上で必要なものではないかと考えました。そして、購入を決めました。(そのために手元のものをいろいろと売却予定ですが。)
買いました!!と開封の儀
NuAns NEOはヨドバシカメラやビックカメラのような家電量販店では取り扱っていません。ロフトや直販サイトでの購入となります。実際、カバーを取り付けて試したかったこともあり実店舗で買うことにしました。横浜のロフトに行きました。
売り場ではすべてのカバーとフリップケースが展示してあり実際に取り付けて試すことができます。私は売り場を占有して(^_^;)着せ替えごっこに励みました。結局、上のカバーはダークウッドと下のカバーはウルトラスエードのグレーにしました。
ケースもとっても特徴的です。紙の素材でできており、貯金箱としても使えるように上部に500円玉が入る穴が開いています。
液晶画面は非常に見やすいです。指紋も付きにくく、ある種の高級感が漂っています。
SIMの設定画面です。国内展開しているSIMのデータばほぼプリセットされおり、選ぶだけですぐに使えるようになっています。私はBICSIMなのですが、母体はIIJmioなのでIIJmioを探そうとしたらBICSIMの項目があり驚いてしまいました。これなら迷うことはないでしょう。
すぐに使えるようになりました。
手取った時の感想ですが、とにかく持ちやすくて手にしっくりとくることです。高級感もあります。高級感があると今度は落としてしまわないかというプレッシャーを感じてしまうですが(iPhone 6なんかそうですね)NuAns NEOは高級感がありながらも、持っていてむしろ安心を感じる端末といえます。ストラップホールもあり、これも安心できます。ストラップについてはNuAns NEO用があるのですがロフトでは販売されていなかったので
更にパフォーマンスはかなりよく、快適に使えます。Snapgrdon 410の機種ではアプリの起動や切り替えなどに一呼吸置くことがあり、iPhone 6と比べて見劣りがしてしまうことがあるのですか、NuAns NEOではそのようなことはなく、持ちやすさとも合わせてかなり快適に使うことができます。Windows 10 Mobile端末はこのスペックのものをお勧めします。
NuAns NEOはWindows 10 Mobile端末の良さを改めて認識させられる端末ではないかと考えています。価格は本体が39,800円とカバーが1,400~1,600円でこれが二枚ですので、購入価格としては税込みで46,000円ちょっととなります。1~2万円で購入できる端末もありますが、本気でWindows 10 Mobile端末を使いたいのであれば、ここまで投資する価値はあると思います。お勧めしたい端末です。
この後も、Windows 10 Mobileの各機能について書いていきたいと思っています。